ミソンヌの日記

なんでもかんでも

今日は特別な夜さ

ほんとは寝て日を跨いだ明日の夜をいうんだとおもうけど。今日は志村正彦さんのお誕生日。

わたしのとっても尊敬しているひとです。

 

フジファブリックを知ったのは、2010年だった。中学二年生のとき。フジファブリックのファンの方ならご存知でしょう。志村さんはもう、この世にはいませんでした。

その事実と関係なく、ネットに疎かった私は、そのとき、ある曲を知りました。

あれはDay Dripper。The Beatlesの名曲をもじったタイトル。歌詞がもうめちゃくちゃ意味わかんなくて、メロディも魅力的で、引き込まれてしまった。わたしは当時ただひたすらお笑いオタクだった。吉本若手芸人の追っかけで、神保町花月という劇場でやっている、芸人さんたちが本気でお芝居をするアレに使われていたBGMを探っていたのです。

そうしたら、見つけました。All Rightも同じタイミングだったな。とんでもない衝撃を受けて、TSUTAYAでお父さんにCDを借りてもらいまくり、YouTubeも漁りまくったところ、しばらくしてコメント欄を読んで初めて知りました。彼がもういないこと。

冗談よしてくれと思った。笑えないよと思った。だってたった今見つけた素晴らしい人だった。ライブが広島であるなら飛んで行こうとか思ってた。存在自体をつい最近知ったのに、それが既に叶わないってこと、すぐに知らされたんです。全身の力が、抜けてしまった。

 

そのとき私には何もなかった。学力も、会話力も、生まれ持った美しい姿も、前向きな姿勢も。絵を描くことが好きということ、うたうことが好きということ、音楽が好きということしか、なかった。ただそんな私を、彼のつくった楽曲がひたすら支えてくれた。

まぁそんな日もあるよね。わかるわかる。泣きたい時は泣けばいいよ。後ろ向きだから、過去のことばかり考えるからって、それがどうした、人間じゃんって言ってくれたのです。

それから、歌うことを習いに行きました。ギターも覚えました。楽器なんてリコーダーもまともに吹けなかったけど、それでも楽しんで覚えました。まともに周りの子とおなじようにものごとを覚えられる器用さはなかったけど、いちばん真剣でした。偉大な彼が居たから。

最初に弾けるようになった曲は、茜色の夕日だったな。あなたのおかげで、Fが弾けたよ!指は痛かったけど、苦じゃなかった!

そんな素晴らしいあなたの迎えた最後の誕生日から、10年も経っちゃった。そう考えたら涙が溢れてきて、びっくりするほどサボり散らかしてるブログを更新しています。

初めて一人で行ったライブはフジファブリックのワンマン。志村さんが遺したものを繋いだいまのフジファブリックがそこにいた。昔のTシャツを着たお兄さんが一人で不安げに開演待ちをする幼いわたしに話しかけてくれた。彼の生きてた頃のライブはこんな感じだったよって笑顔で話してくれた。愛に溢れていた。みんなあなたことをまっすぐ好きだと言えるのはあなたのせいだ。あなたが素晴らしいからだ。あなたのせいで今日もわたしは音楽のことばかり考えてるしたくさんたくさん自分のダメな部分もうたに換えてきた。

生きてく中で、たいせつなものをくれて、本当にありがとうございます。

なんにもなかった私に、生き甲斐をくれた。

私のことを認めてくれる素敵な人たちが周りにいるのも、あなたに出会ってわたしがいろいろ変わったからだと勝手に思っています。

今日は特別な夜さ。知るのが遅かったなんて、いまは思いません。出会えて嬉しい。きょうもあしたも生かしてくれてありがとう。

フジファブリックが大好き。

以上です。